別荘に住み着いたハクビシンを追い出すには

別荘生活
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別荘に住み着く害獣としてポピュラーなものにハクビシンがあります。建物の内部に侵入して寝床をつくったり、餌にあたる果物のなる木に被害を与えたりもします。こうしたしつこい害獣であるハクビシンを別荘から追い出すための方法がいくつかあります。

別荘の天敵であるハクビシンの生態とは

ハクビシンはジャコウネコ科の動物ですが、身近な動物でたとえればイタチやタヌキ、アライグマ、ネコなどによく似た姿をしています。
体長は50センチメートル程度、体重は約2キログラム程度で、全体的に細長く、茶褐色の毛におおわれていますが、鼻筋の部分だけには白い毛があります。この鼻筋の毛色はアライグマやタヌキなど類似の動物と見分ける上での大きなポイントです。

ハクビシンは雑食性で、小型の動物や昆虫、木の実などを好みます。電線を綱渡りできるほど俊敏で、人間が追いかけて捕まえるのは難しいでしょう。野生では樹木のうろなどに巣をつくりますが、人の住む地域では民家の天井や床下に巣をつくることがあり、夜行性で、えさ場と巣穴の間を徘徊します。

ハクビシンによる被害

別荘はいつも人が住んでいるわけではありませんので、一般の住宅とは違って人間の監視の目が届きにくく、知らないうちにハクビシンのような野生生物が住み着いてしまう場合が少なくはありません。

別荘の天井裏や床下でネズミよりも大きな動物の気配がしている場合には、まずハクビシンを疑ってみたほうがよいでしょう。
このハクビシンによる具体的な被害としては、次のようなものが挙げられます。

鳴き声による被害

夜行性のハクビシンは、午前1時から4時といった深夜の時間帯に、盛りの付いたネコのような甲高い声を発しながら徘徊することがあります。鳴き声はかなりうるさく、安眠の妨げになることも珍しくはありません。
特に天井裏や床下に巣をつくっている場合、鳴き声とともに板の上を駆け回ったり、ひっかいたりする音もプラスされ、いっそう激しい騒音になります。

寄生虫などの被害

ハクビシンは自分のにおいを付けてなわばりを主張しようと、1箇所に自分のフンを残す、いわゆる溜めフンの習性があります。
実際にハクビシンに住み着かれてしまった天井裏や床下を見てみると、小さく丸いフンが大量に堆積している場所があるはずです。
さくらんぼや柿などの甘い木の実も好むため、消化されなかったタネが混じっていることが多く、そこから他の動物との区別がつきます。

いずれにしても、こうした困った習性かあることから、ばい菌やカビが繁殖したり、ダニやコバエなどが発生したりしやすく、人が粉塵を吸い込むとばい菌もいっしょに体内に移動して、風邪に似た頭痛やせき、発熱などの健康被害をもたらすことがあります。

別荘を破壊する被害

ハクビシンは穴掘りなども得意であり、いつもの調子で天井や床の板をひっかいて破ってしまったりすることがあります。ほかにも巣材として天井裏や床下に敷き詰められている断熱材を剥がして別の場所に運んでしまったりもするため、せっかくの断熱性能がなくなってしまうことにもなりかねません。

もしも天井裏の電気配線を引きちぎるようなことがあれば、停電や電気火災のおそれも否定はできません。

ハクビシン

ハクビシンを別荘から追い出す方法とは

餌を与えない

ハクビシンは餌を求めて徘徊するため、まずは餌になるものが別荘の敷地内にないかどうかをチェックすることが必要です。

たとえば、ブドウやビワ、柿、さくらんぼなどが敷地内にあれば、木登りが上手いハクビシンのかっこうのターゲットとなります。意外なところでは畑になっているトマトやトウモロコシなどをかじることもあります。

いずれにしても、こうした果物や野菜はできるだけ建物と離しておくか、安易に植えないようにすることがたいせつです。

隠れ家をつくらない

ハクビシンは屋根裏や床下、ガレージ、物置などの建物の一部に巣をつくりますが、これは外部からの侵入口となるすき間があってはじめて実現することです。

部材の破損による意図しないすき間、通風口のようにもとからあった開口部のどちらでも同じですが、ハクビシンの通り道となりそうな場所は金網を設置したり、ウレタンフォームで閉鎖したりして、容易に侵入を許さないようにすることが重要です。

臭気で追い出す

ハクビシンは特定の臭いに敏感です。ハッカ油や木酢液など、ハクビシンが嫌う臭いを放つものを使用すると効果的です。
ほかにもホームセンターなどでトウガラシ成分などが入ったハクビシンやイタチ、ノラネコの忌避剤が販売されていますので、こうした商品を活用することも挙げられます。