房総半島の真ん中にある山あいの城下町・大多喜町の観光スポット
房総半島の真ん中にある千葉県夷隅郡大多喜町は、「徳川四天王」のひとりである本多忠勝が開いた城下町であり、近世を通じて商業が栄え、町並みに今も当時のたたずまいを残しています。また、「養老渓谷」に代表される豊かな自然も魅力であり、紅葉シーズンを中心に、全国から多くの観光客が訪れます。
夷隅(いすみ)神社
素戔嗚尊を祀る神社で、江戸時代には「牛頭(ごず)天皇宮」といわれ、歴代領主のほか根小屋7か町の氏神として町人からも崇敬されました。
現在の権現造りの社殿は江戸時代の再建で、大多喜町の指定文化財となっています。
また、毎月5と10のつく日には境内で朝市が開催され、地元産の新鮮な山の幸や近隣の海の幸が店頭に並び、多くの人でにぎわいます。
■所在地:千葉県夷隅郡大多喜町新丁63
■電話番号:0470-86-4674(稲荷神社)
■公式サイト:[こちらをクリック]
■交通アクセス:いすみ鉄道いすみ線「大多喜駅」から小湊鐵道バス(大多喜車庫行き)乗車10分、「大多喜車庫」バス停下車、徒歩1分/首都圏中央連絡自動車道「市原鶴舞インターチェンジ」から車で20分
宍倉弥兵衛(ししくらやへえ)商店
「宍倉弥兵衛商店」は、夷隅神社裏手の路地沿いに位置する、明治時代の町家建築です。
1階部分が店舗、2階部分に居室がある、木造2階建て、寄棟造り・桟瓦葺きの建物で、伝統的な町家を体現するものとして国の登録有形文化財となっています。
この商店は天明8年(1788)に創業した老舗であり、履物や食品・日用雑貨などを幅広く取り扱う店舗として成長し、現在では千葉県内各地にスーパーマーケットを展開しています。
■所在地:千葉県夷隅郡大多喜町大多喜61-1
■電話番号:0470-82-2521
■公式サイト:[こちらをクリック]
■交通アクセス:いすみ鉄道いすみ線「大多喜駅」から小湊鐵道バス(大多喜車庫行き)乗車10分、「大多喜車庫」バス停下車、徒歩2分/首都圏中央連絡自動車道「市原鶴舞インターチェンジ」から車で20分
良玄寺
「良玄寺」は、文禄4年(1595)に大多喜城主・本多忠勝が下総国小金(今の千葉県松戸市)の東漸寺から了学上人を招いて開基した浄土宗の寺院です。本多忠勝はその後に桑名城に移封され、彼の地で亡くなりましたが、分骨がこの寺にも納められました。当初は忠勝の法号をとって「良信寺」を称したものの、子の本多忠朝が「大阪夏の陣」で戦死すると、忠朝の法号にちなみ「良玄寺」に改められました。
大きな鹿の角をかたどった脇立をもつ兜が特徴的な、真っ黒の具足を身に着けた「紙本著色本多忠勝像」は有名ですが、もともとこの寺の所蔵であり、現在は写しが堂内に置かれ、実物は千葉県立中央博物館大多喜城分館に保管されています。
■所在地:千葉県夷隅郡大多喜町新丁180
■電話番号:03-3492-2030
■公式サイト:[こちらをクリック]
■交通アクセス:いすみ鉄道いすみ線「大多喜駅」から小湊鐵道バス(大多喜車庫行き)乗車10分、「大多喜車庫」バス停下車、徒歩3分/首都圏中央連絡自動車道「市原鶴舞インターチェンジ」から車で20分
本多忠勝の墓
「本多忠勝の墓」は、「徳川四天王」のひとりとして知られる戦国の勇将・本多忠勝の墓で、良玄寺脇の墓地にあります。
本多忠勝は慶長15年(1610)に伊勢国桑名(今の三重県桑名市)で亡くなりますが、遺言により良玄寺にも分骨が埋葬されました。その後の慶長18年(1613)には夫人が亡くなり、さらに元和元年(1615)には子の本多忠朝が「大阪夏の陣」で討死しています。
「本多忠勝の墓」を中心に、向かって左に忠朝、右に婦人の墓が建てられており、いずれも五輪塔の形式です。
■所在地:千葉県夷隅郡大多喜町新丁180
■電話番号:03-3492-2030
■公式サイト:[こちらをクリック]
■交通アクセス:いすみ鉄道いすみ線「大多喜駅」から小湊鐵道バス(大多喜車庫行き)乗車10分、「大多喜車庫」バス停下車、徒歩3分/首都圏中央連絡自動車道「市原鶴舞インターチェンジ」から車で20分
豊乃鶴酒造
「豊乃鶴酒造」は、かつての大多喜城の城下町の中心として栄えた新丁地区にある蔵元です。
江戸時代の天明年間(1781~1789年)に創業した老舗で、明治7年(1874)に建てられた木造2階建て・瓦葺の主屋をはじめとして、赤レンガの煙突や店舗、酒蔵などの建物が国の登録文化財となっています。
■所在地:千葉県夷隅郡大多喜町新丁88
■電話番号:0470-82-2026
■公式サイト:[こちらをクリック]
■交通アクセス:いすみ鉄道いすみ線「大多喜駅」から徒歩7分/首都圏中央連絡自動車道「市原鶴舞インターチェンジ」から車で20分
養老渓谷
「養老渓谷」は、清澄山系に源を発する養老川に沿って形成された渓谷のことで、大多喜町粟又地区から市原市朝生原地区までの広い範囲にわたっています。
「粟又の滝」一帯は秋の紅葉の名所として知られており、毎年多くの観光客が訪れます。また、こげ茶色の「黒湯」が特徴的な天然温泉・養老温泉とその旅館街は、房総半島にあける滞在型観光の拠点として、通年を通じて人気があります。
■所在地:千葉県夷隅郡大多喜町葛藤ほか
■電話番号:070-3320-4058(養老渓谷観光協会)
■公式サイト:[こちらをクリック]
■交通アクセス:小湊鉄道小湊鉄道線「養老渓谷駅」下車/首都圏中央連絡自動車道「市原鶴舞インターチェンジ」から車で30分