駅から徒歩圏内の秩父名所めぐり

秩父夜祭

2023年11月26日観光

埼玉県西部、武甲山を見上げる盆地状の地形に位置する秩父市は、古くから武蔵と甲斐をつなぐ秩父往還上の中心都市として、さまざまな歴史と文化を育んできました。
秩父駅から徒歩で散策できる市街地の中にも、「秩父神社」をはじめとするさまざまな名所旧跡や観光スポットが点在しています。

道の駅ちちぶ:秩父観光の拠点施設

道の駅ちちぶ

「道の駅ちちぶ」は、国道140号沿いにある道の駅で、秩父市の中心である秩父鉄道秩父駅からも歩いて5分ほどの位置にあります。
マイカーやレンタカーで秩父を訪れる場合、広い駐車場とトイレがあるこの道の駅で、まずはいったん小休止というのが定番です。

秩父のご当地グルメとして有名なみそポテト、伝統的に愛されてきた秩父そばや豚の味噌漬けなどを扱うレストランや軽食店に加え、地元で穫れた新鮮な野菜類や秩父銘仙などの伝統工芸品、人気アニメの「あの花」グッズを販売する売店も併設しています。

また、この道の駅に隣接して、ショッピングモールの「ウニクス秩父」や、大手ホテルチェーンの「ホテルルートインGrand秩父」があり、観光の拠点としてたいへん便利な施設です。

道の駅ちちぶ
■所在地:埼玉県秩父市大宮4625
■電話番号:0494-21-2266
■営業時間:9:00~19:00(レストランは11:00~17:00)
■公式サイト:[こちらをクリック]
■交通アクセス:秩父鉄道秩父本線「秩父駅」から徒歩5分/関越自動車道「花園インターチェンジ」から皆野寄居有料道路経由、車で40分
■駐車場:無料(大型12台・普通83台)
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秩父神社:妙見信仰で栄えた神社

秩父神社

秩父神社」は、秩父市の中心市街地にある古社で、平安時代の『延喜式神名帳』に名神小社という社格で掲載されています。

この神社の創始について、平安時代の『先代旧事本紀』によれば、瑞籬朝の御世(崇神天皇の時代)、八意思兼命の十世の孫に当たる知知夫彦命が国造に補任され、大神(八意思兼命)を拝祠したとあります。

中世には北極星を神格化した妙見菩薩と習合して、秩父平氏をはじとめする武士からの崇敬を集め、「秩父妙見宮」の名で呼ばれていました。

元亀元年(1570)には甲斐国の武田信玄の軍勢が侵攻し、「信玄焼き」と称して秩父一帯の社寺が焼き払われてしまいますが、天正20年(1592)に徳川家康の寄進により社殿の再建が果たされました。社殿に彫り込まれている「つなぎの龍」「子宝・子育ての虎」のような優れた彫刻は、名工・左甚五郎の作といわれています。

明治時代の神仏分離令により、御祭神は天之御中主神ほかに復しましたが、現在でも篆額などに「妙見宮」の文字がみられます。

「秩父神社」といえば、ユネスコの無形文化遺産「山・鉾・屋台行事」にも登録された「秩父夜祭」が有名です。
毎年12月3日には各町内の笠鉾や屋台が曳き出され、特に市役所前の団子坂を曳き上げられるようすは圧巻で、多くの観光客が全国から訪れます。

秩父神社
■所在地:埼玉県秩父市番場町1-3
■電話番号:0494-22-0262
■公式サイト:[こちらをクリック]
■交通アクセス:秩父鉄道秩父本線「秩父駅」から徒歩3分/関越自動車道「花園インターチェンジ」から皆野寄居有料道路経由、車で40分
■駐車場:無料
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秩父まつり会館:いつでも見られる秩父夜祭

秩父まつり会館

「秩父神社」とは道路をはさんで反対側に位置している「秩父まつり会館」は、「いつでも見られる秩父夜祭」をキャッチフレーズにする展示施設です。

京都の「祇園祭」、飛騨高山の「高山祭」と並んで、「日本三大曳山祭」の一つとされる「秩父夜祭」をいつでも体験できるよう、館内映像で祭のようすを再現したり、迫力ある実物大の屋台や笠鉾を展示したりしています。

また、1階の売店ではオリジナルキャラクターグッズをはじめとする、「秩父夜祭」に関連した土産物品を販売しています。

秩父まつり会館
■所在地:埼玉県秩父市番場町2-8
■電話番号:0494-23-1110
■営業時間:4月~11月は9:00~17:00、12月~3月は10:00~17:00(入館受付は16:30まで)
■休館日:3月~11月の第4・第5火曜日、12月~2月の毎週火曜日、12月29日~1月1日、その他12月は「秩父夜祭」開催に応じて変動(なお、祝祭日は開館します)
■入館料:一般500円、小中学生250円
■公式サイト:[こちらをクリック]
■交通アクセス:秩父鉄道秩父本線「秩父駅」から徒歩3分/関越自動車道「花園インターチェンジ」から皆野寄居有料道路経由、車で40分
■駐車場:無料
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秩父ふるさと館:銘仙問屋を店舗に活用

秩父ふるさと館

「秩父ふるさと館」は、「秩父神社」前の国道299号を西へ100メートルほど進んだ先にあります。

大正時代以降に建てられた秩父銘仙を取り扱う問屋の店舗と主屋・土蔵を活用し、1階部分に銘仙などの地場産品を展示即売するお店が、2階部分に手打ちそば店が入居しており、くるみそばなどが人気です。

建物自体は「旧柿原商店」として国登録有形文化財になっていますが、1軒おいてうだつの上がる土蔵造の店舗が特徴的な「旧新井商店」があり、こちらも明治時代の商家のたたずまいを残す重厚感あふれる建築物で、同様に国登録有形文化財です。

秩父ふるさと館
■所在地:埼玉県秩父市本町3-1
■電話番号:0494-23-7300
■営業時間:10:00~21:00(店舗により異なります)
■定休日:水曜日
■公式サイト:[こちらをクリック]
■交通アクセス:秩父鉄道秩父本線「秩父駅」から徒歩5分/関越自動車道「花園インターチェンジ」から皆野寄居有料道路経由、車で40分
■駐車場:無料(建物裏に7台)
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秩父今宮神社:武甲山の伏流水が湧くパワースポット

秩父今宮神社

秩父今宮神社」は、市街地の中町地区に鎮座する神社です。

古くからこの地には武甲山の伏流水が湧き出る霊泉があり、伊邪那岐大神と伊邪那美大神が祀られていましたが、大宝年間(701~704年)に修験道の開祖である役小角が飛来して、八大龍王を合祀する「八大龍王宮」を建てたのが始まりとされます。
天文4年(1535)、秩父地方に疫病が流行した際には、京都紫野の今宮神社から悪疫退散を願って須佐之男命も勧請されています。

明治時代には神仏分離令により別当の今宮坊と切り離されて独立した神社となりましたが、もともと修験道の霊場のため、現在も神仏混淆の祭祀が行われます。

境内には樹齢1,000年以上という「龍神木」や、秩父神社で行われる「御田植祭」の儀式に必要な水を分け与える「龍神池」などがあり、近年はパワースポットとしてメディアに紹介され、多くの人々が参拝に訪れています。

秩父今宮神社
■所在地:埼玉県秩父市中町16-10
■電話番号:0494-22-3386
■公式サイト:[こちらをクリック]
■交通アクセス:西武鉄道西武秩父線「西武秩父駅」から徒歩5分/関越自動車道「花園インターチェンジ」から皆野寄居有料道路経由、車で40分
■駐車場:無料

今宮坊:雲中出現の霊像で知られる

今宮坊

「秩父今宮神社」の目の前の道路を西に100メートル進むと「今宮坊」があります。

「今宮坊」は秩父三十四箇所観音霊場の十四番札所であり、昔は「秩父今宮神社」の別当寺でしたが、明治時代の神仏分離令で神社と分かれました。

本堂は江戸時代の方形造のもので、内部に聖観音像が祀られています。
ほかにも跪坐して雲に乗る姿の「雲中出現の霊像」とされる飛天像が安置されており、藤原時代の作で秩父市の指定文化財です。

境内には秩父札所のなかでは唯一の輪廻塔が設置されており、車輪を回すと極楽往生できるといいます。

今宮坊
■所在地:埼玉県秩父市中町25-12
■電話番号:0494-22-4772
■公式サイト:[こちらをクリック]
■交通アクセス:西武鉄道西武秩父線「西武秩父駅」から徒歩10分/関越自動車道「花園インターチェンジ」から皆野寄居有料道路経由、車で40分
■駐車場:無料
このページの編集者
Travelogues
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