琵琶湖を見渡す北国街道の宿場町・長浜市の観光スポット

長浜市

2024年11月21日観光旅行

滋賀県長浜市は琵琶湖のほとりに町並みが広がり、かつては北陸に至る北国街道の宿場町として栄えた歴史があります。市内には大通寺をはじめとする神社仏閣が残るほか、大正モダンの雰囲気を醸す黒壁スクエアも観光客に人気です。また、古くから風光明媚なことで知られる竹生島も、この長浜市のエリアに含まれています。

宝厳寺

宝厳寺

「宝厳寺」(ほうごんじ)は、琵琶湖に浮かぶ竹生島の上に建てられた真言宗豊山派の寺院です。神亀元年(724年)に行基が開山したと伝えられます。千手観音を本尊とし、西国三十三所の第30番札所となっているほか、古くから弁財天信仰も盛んで、「日本三弁天」のひとつにも数えられます。

国宝に指定されている唐門は、豊臣秀頼が豊国廟から移築したもので、極彩色で装飾されています。この唐門とつながっている檜皮葺の観音堂も、同じく豊国廟から移築されたもので、国指定の重要文化財です。

宝厳寺
■所在地:滋賀県長浜市早崎町1664-1
■電話番号:0749-63-4410
■拝観料:宝物殿拝観は大人300円、小人250円、ほかに入島料として大人600円、小人300円
■営業時間:9:30-16:30
■公式サイト:
■交通アクセス:JR琵琶湖線「長浜駅」から徒歩5分、又は北陸自動車道「長浜インターチェンジ」から車で10分、ともに「長浜港」で琵琶湖汽船に乗り換えて30分、「竹生島港」下船
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都久夫須麻神社

都久夫須麻神社

「都久夫須麻神社」(つくぶすまじんじゃ)は、竹生島に鎮座する神社で、浅井姫命・市杵島姫命・宇賀御霊命を祀っています。雄略天皇3年(459)に浅井姫命を祀る小祠が建てられたのがはじまりと伝えられ、その後平安時代からは神仏習合して宝厳寺と一体となり、特に市杵島姫命と同一視される弁財天信仰が盛んになりました。

この神社の本殿は、豊臣秀吉が寄進した伏見桃山城の勅使殿を移築したもので、国宝に指定されています。また、拝殿は琵琶湖に面しており雄大な景色が堪能できるほか、願い事を書いた素焼きの皿を投げて成就を祈る「かわらけ投げ」もできます。

都久夫須麻神社
■所在地:滋賀県長浜市早崎町1665
■公式サイト:
■交通アクセス:JR琵琶湖線「長浜駅」から徒歩5分、又は北陸自動車道「長浜インターチェンジ」から車で10分、ともに「長浜港」で琵琶湖汽船に乗り換えて30分、「竹生島港」下船
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大通寺

大通寺

大通寺」は、長浜市の市街地にある真宗大谷派の別院で、一般には「長浜御坊」の名で知られています。本願寺12世・教如上人が長浜城跡に開基し、後に現在地に移りました。

境内には伏見桃山城の遺構とされる本堂や長浜城の追手門を移築した薬医門などの建物があり、なかには国重要文化財の指定を受けているものもあります。客殿(含山軒及び蘭亭)には円山応挙らの襖絵が残るほか、庭園は国名勝となっています。

大通寺
■所在地:滋賀県長浜市元浜町32-9
■電話番号:0749-62-0054
■拝観料:堂内拝観は大人 500円、中学生 100円、小学生以下無料
■営業時間:10:00-16:00
■休業日:12月29日〜1月4日
■公式サイト:【非SSL】
■交通アクセス:JR琵琶湖線「長浜駅」から徒歩15分/北陸自動車道「長浜インターチェンジ」から車で10分
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北国街道・黒壁スクエア

黒壁スクエア

「黒壁スクエア」は、「北国街道」沿いにある古い建物をリニューアルした観光スポットです。

中山道から分かれて琵琶湖岸を北へと進み、やがて北陸道と合流する「北国街道」は、江戸時代から人や物資の往来が盛んであり、長浜はその宿場町として、また「大通寺」の門前町としてにぎわっていました。明治33年(1900)には「北国街道」沿いに第百三十国立銀行長浜支店が開業し、黒漆喰の外観から「黒壁銀行」と呼ばれ親しまれました。

平成元年(1989)、「黒壁銀行」のレトロな外観と内装を活かしつつ、ガラス細工のアクセサリーやインテリアなどを扱うショップとしてリニューアルした「黒壁ガラス館」をはじめとするいくつかの施設がオープンし、今では一帯が「黒壁スクエア」として観光客の人気のスポットとなっています。

北国街道・黒壁スクエア
■所在地:滋賀県長浜市元浜町12-38
■電話番号:0749-65-2330
■公式サイト:
■交通アクセス:JR琵琶湖線「長浜駅」から徒歩10分/北陸自動車道「長浜インターチェンジ」から車で10分
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長浜八幡宮

長浜八幡宮

「長浜八幡宮」は、延久元年(1069)、源義家公が京都の石清水八幡宮を勧請したとされる神社です。室町時代には将軍・足利義教が塔建立の祝儀として太刀と馬を寄進したり、後奈良天皇が天下泰平を祈願させたりしています。その後は兵火にかかり荒廃していたところ、天正2年(1574)に長浜城主となった羽柴秀吉が、神領を寄進するとともに社殿を再興したといいます。

秀吉の時代にはじまるとされる「長浜曳山祭」は、この八幡宮の祭礼として毎年4月に斎行されているもので、豪華な曳山が町中を巡行します。曳山の舞台の上で演じられる子ども歌舞伎も大きな見どころのひとつです。

長浜八幡宮
■所在地:滋賀県長浜市宮前町13-55
■電話番号:0749-62-0481
■公式サイト:
■交通アクセス:JR琵琶湖線「長浜駅」から徒歩20分/北陸自動車道「長浜インターチェンジ」から車で10分

舎那院

舎那院

「舎那院」は、長浜八幡宮に隣接する真言宗豊山派の寺院で、神仏習合の時代には長浜八幡宮の別当寺を務めていました。もともと弘仁5年(814)に空海が創建した「新放生寺」という寺院の学頭寺で、長浜八幡宮は新放生寺の境内社として勧請されたものといいます。

秘仏本尊の木造愛染明王坐像は鎌倉時代の作で、国重要文化財に指定されています。また、護摩堂(不動堂)は室町時代の寄棟造、檜皮葺の貴重なもので、滋賀県指定の有形文化財です。

舎那院
■所在地:滋賀県長浜市宮前町13-45
■公式サイト:
■交通アクセス:JR琵琶湖線「長浜駅」から徒歩20分/北陸自動車道「長浜インターチェンジ」から車で10分

木之本地蔵院

木之本地蔵院

木之本地蔵院」は、目の仏様として信仰される琵琶湖畔の時宗寺院で、寺号は「浄信寺」といいます。天武天皇のころ、難波浦(今の大阪府)に漂着した地蔵菩薩像を祀ったのがはじまりと伝えられます。本尊は秘仏ですが、その写しとして明治時代に造られた高さ6メートルもの地蔵菩薩像は日本最大といわれています。

毎年8月22日から8月25日に行われる「地蔵大縁日」には全国各地から多くの参拝客が訪れ、沿道は屋台でにぎわうほか、期間中に「木之本大花火大会」も開催されます。

木之本地蔵院
■所在地:滋賀県長浜市木之本町木之本944
■電話番号:0749-62-0481
■公式サイト:
■交通アクセス:JR北陸本線「木之本駅」から徒歩3分/北陸自動車道「木之本インターチェンジ」から車で5分

神照寺

神照寺

「神照寺」は、「萩の寺」として名高い真言宗の寺院です。寛平7年(895)、宇多天皇の勅願により本覚大師益信(やくしん)が創建したと伝えられています。室町時代には実雄和尚が足利義政の知遇を得て中興開山となり、山内に300もの堂舎を構えるほど隆盛していたといいますが、その後は「姉川の戦い」の兵火にかかるなどして衰退したため、豊臣秀吉により伽藍の改修が行われるとともに、寺領150石の寄進を受けました。

この寺院には国宝の金銀鍍宝相華唐草文華籠をはじめ、重要文化財の木造半肉彫千手観音立像や木造毘沙門天立像などの、多くの貴重な寺宝があります。また、秋には足利尊氏が植えたと伝わる萩が満開となり、多くの観光客が訪れます。

神照寺
■所在地:滋賀県長浜市新庄寺町323
■電話番号:0749-62-1629
■公式サイト:【非SSL】
■交通アクセス:JR北陸本線「長浜駅」から湖国バス(長浜市役所浅井支所行)乗車15分、「神照寺前」バス停下車/北陸自動車道「長浜インターチェンジ」から車で5分
このページの編集者
Travelogues
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