大町市・北アルプスに抱かれた自然と歴史の町を巡る

2024年9月2日観光

長野県大町市は、3千メートル級の山々が連なる北アルプスの麓に位置し、立山黒部アルペンルートの東の玄関口として知られます。また、中世には信濃の名族・仁科氏が安曇野一帯を治めたことから、さまざまな文化遺産にも恵まれています。

扇沢


「扇沢」は、古くから霊峰として信仰されてきた立山や、東洋一のアーチダムとして名高い黒部ダムを巡る山岳観光ルート「立山黒部アルペンルート」の長野県側の出発点に当たります。「扇沢」以西は一般の乗用車の乗入れが規制されているため、ここには無料駐車場230台分、有料駐車場350台分、ほかに混雑状況に応じて臨時駐車場が開設され、公共交通機関への乗換えが可能となっています。

「扇沢駅」からは関電トンネル電気バス(旧トロリーバス)が出発し、終点の「黒部ダム駅」までおよそ6キロメートル、16分の小旅行を楽しむことができます。構内には写真やパネルが展示されているほか、名物の黒部ダムカレーが食べられる扇沢レストハウスや売店などもあります。

また、駐車場に隣接して「扇沢総合案内センター」があり、アルペンルートについての情報を提供しているほか、併設の「トロバス記念館」ではかつて活躍していたトロリーバスの現物を間近に見ることができます。

なお、「扇沢駅」から富山県側の「立山駅」まで縦走する場合、ここでマイカーを降りて民間の「マイカー回送サービス」を利用し、「立山駅」で再びマイカーを受け取ることができる便利なサービスもあります。サービスの利用には予約が必要です。

扇沢
■所在地:長野県大町市平2117
■電話番号:0261-22-0804(くろよん総合予約センター)
■公式サイト:[こちらをクリック]
■交通アクセス:長野自動車道「安曇野インターチェンジ」から車で50分/JR大糸線「信濃大町駅」からアルピコ交通バス(大町~扇沢線)乗車40分、「扇沢」バス停下車
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若一王子神社


大町市の市街地の北に鎮座する「若一王子神社」は、垂仁天皇の御代、その弟である仁品王が伊弉諾尊(いざなぎのみこと)を祀る社を建てたのがはじまりと伝わり、後に安曇野の開拓者である仁品王自身も妃の妹耶姫とともに合祀されました。また、鎌倉時代に入ると、信濃仁科氏の祖である仁科盛遠が熊野詣をして熊野那智大社から若一王子を勧請しています。

この神社の本殿は、戦国時代に仁科盛康によって造営されたもので、国の重要文化財に指定されています。そのほか拝殿の右隣に観音堂、手前に三重塔が残り、神仏混淆の姿を今に残しています。

若一王子神社
■所在地:長野県大町市大町2097
■電話番号:0261-22-1626
■公式サイト:[こちらをクリック]
■交通アクセス:長野自動車道「安曇野インターチェンジ」から車で35分/JR大糸線「北大町駅」から徒歩10分
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Travelogues
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