歴史ある北陸の県庁所在地・福井市の観光スポット
福井県の県庁所在地である福井市は、古くは継体天皇の北陸開拓にはじまり、一乗谷に城下町を築いた朝倉氏、江戸時代に親藩として重きをなした越前松平氏と、それぞれの時代ごとに栄えた歴史をもっています。こうした福井市内の観光スポットは、バスやマイカー・レンタカーで簡単に巡ることができます。
足羽神社
「足羽神社」は、足羽山の上に鎮座する神社で、継体天皇と大宮地之霊を祀っています。
後に継体天皇となる応神天皇六世の孫・男大迹王は、水害に悩む北陸の人々のために足羽山に大宮地之霊 (おおみやどころのみたま)を祀るとともに、治水工事をして川の水を海に流し、農業を盛んにしたと伝わっています。また、天皇に即位するため福井の地を離れるにあたっては、自らの生身魂をも鎮めて守り神にしたともいいます。
このようなことから、足羽神社は越前祖神として朝倉氏や松平氏など歴代の領主からも厚く崇敬されてきました。現在でも産業振興や工事安全、治水や子孫繁栄などのご利益を求め、多くの人々が参拝しています。
境内には継体天皇像をはじめ、六地蔵宝塔や足羽宮碑、継体天皇御世系碑などの石碑の数々が残るほか、春になると樹齢380年になる天然記念物の枝垂れ桜が満開となります。
■所在地:福井県福井市足羽1丁目8-25
■電話番号:0776-36-0287
■公式サイト:[こちらをクリック]
■交通アクセス:北陸自動車道「福井インターチェンジ」から車で10分/JR・ハピラインふくい・えちぜん鉄道「福井駅」から京福バス清水グリーンライン5分、「左内公園口」下車、徒歩5分/福井鉄道福武線「足羽山公園口」から徒歩10分
■駐車場:無料
一乗谷朝倉氏遺跡
「一乗谷朝倉氏遺跡」は、福井市の東方、足羽川の支流にあたる一乗谷川沿いにある中世の遺跡で、国の特別史跡に指定されています。あわせて見つかった4つの庭園も、同様に国の特別名勝の指定を受けています。
ここは中世、越前の領主であった朝倉氏が一乗谷城を構えたところで、5代・100年以上にわたりその根拠地となりました。山城の麓には城下町が築かれており、当時の武家屋敷や寺院、町屋などの跡がほぼ完全な姿で発掘されたことも、この遺跡のもつ大きな意義といえます。特に、応仁の乱後は京都から多くの公家や僧侶らが落ち延びてきたため、同時に一乗谷にも京風の文化が持ち込まれて栄えました。
天正元年(1573)、一乗谷は織田信長の軍勢により灰燼に帰し、朝倉氏も滅亡したため、当時の建物はすでにありませんが、朝倉館跡の正面には豊臣秀吉が最後の当主・朝倉義景の善提を弔うため寄進したという唐門があり、現在のものは江戸時代の再建とみられています。また、発掘された城下町の一部が復原町並として整備されており、実物大の建物内部を見学することが可能です。
■所在地:福井県福井市城戸ノ内町
■電話番号:0776-41-2330
■公式サイト:(非SSL)http://www3.fctv.ne.jp/~asakura/index.html
■交通アクセス:北陸自動車道「福井インターチェンジ」から車で10分/JR越美北線「一乗谷駅」から徒歩20分/JR・ハピラインふくい・えちぜん鉄道「福井駅」から京福バス一乗谷東郷線30分、「復原町並」下車すぐ
■開館時間:9:00-17:00(復原町並)
■入場料:一般330円、0歳以上100円、小・中学生100円(復原町並)
■駐車場:無料
大安禅寺
「大安禅寺」は、福井市北西部の田ノ谷町にある臨済宗妙心寺派の寺院です。
もとこの場所には奈良時代に僧泰澄が創建したという「竜王山田谷寺」があり、山内に48坊を抱えるほど栄えていたといいますが、天正2年(1574)、織田信長の越前侵攻による兵火で焼失してしまいました。
その後、江戸時代前期の万治元年(1658)、福井藩4代藩主・松平光通が大愚宗築に帰依し、開山に招いて松平家の永代菩提所として建立したのが「大安禅寺」になります。
創建当時から残る本堂などの建物は国重要文化財の指定を受けており、令和6年(2024)現在、屋根の瓦葺きを檜皮葺きに復旧する工事などを含めた「令和の大修理」が行われています。境内は個人または団体による拝観が可能で、和尚の法話付きのコースや座禅体験・写経・精進料理のコースなどもあります。
■所在地:福井県福井市田ノ谷町21-4
■電話番号:0776-59-1014
■公式サイト:[こちらをクリック]
■交通アクセス:北陸自動車道・中部縦貫自動車道「福井北ジャンクション・インターチェンジ」から車で20分/JR・ハピラインふくい・えちぜん鉄道「福井駅」から京福バス大安寺線20分、「大安寺門前」下車、徒歩10分
■拝観時間:9:00-17:00
■拝観料:大人500円、学生400円、中高生300円、小学生200円
■駐車場:無料