三方を海に囲まれ幕末の開港場にもなったレトロな街並み・函館市の観光スポット

函館市 観光旅行
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北海道函館市は、渡島半島の南東部に位置し、三方を海に囲まれた、札幌市・旭川市に次ぐ北海道第3の人口を抱える都市です。室町時代に河野政通によって築かれた「宇須岸館」が「箱館(函館)」の語源とされ、江戸幕末には開港場となり、以後も港湾都市として成長を遂げました。

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旧函館区公会堂

旧函館区公会堂

「旧函館区公会堂」は、明治43年(1910)に完成した擬洋風建築で、国の重要文化財に指定されています。函館の町は海に面し強風が吹き付けやすいことから、何度か大火に見舞われていますが、明治40年(1907)の大火で焼失した町会所の代わりにつくられたのがこの施設で、不動産業や金融業で財を成した相馬哲平が「郷土報恩」の一環として寄附をした資金が役立てられました。

内部には皇族が滞在した御座所などの部屋があり、明治時代のテーブルや椅子、ソファなどの調度品が展示されています。また、併設の「函館ハイカラ衣裳館」ではドレスなどの洋装の貸出しをしており、レトロな雰囲気の中で記念撮影をすることができます。

旧函館区公会堂
■所在地:北海道函館市元町11-13‎
■電話番号:0138-22-1001
■公式サイト:
■料金:一般300円、学生・生徒・児童150円。ただしハイカラ衣裳館の貸衣装は30分2,500円から
■交通アクセス:JR函館本線「函館駅」(「函館駅前停留所」)から函館市電(5系統)乗車10分、「末広町停留所」下車、徒歩5分/函館新道・函館江差自動車道「函館インターチェンジ」から車で20分
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旧イギリス領事館

旧イギリス領事館

「旧イギリス領事館」は、大正2年(1913)に竣工した建物で、昭和9年(1934)まで現役で活用されていました。現在は函館開港の歴史を伝える展示室が一般開放されているほか、落ちついた雰囲気の中でスコーンやチーズケーキなどの茶菓を楽しめるカフェや、さまざまな英国雑貨がそろうスーベニアショップも併設されています。

函館は江戸幕末の安政6年(1859)に開港し、イギリス領事館も置かれましたが、当時は称名寺にあったところ、移転や火災による焼失を経て再建されたものです。レンガ造2階建ての近代建築として貴重なことから、函館市の有形文化財となっています。

旧イギリス領事館
■所在地:北海道函館市元町33-14
■電話番号:0138-83-1800
■公式サイト:
■料金:一般300円、学生・生徒・児童150円
■交通アクセス:JR函館本線「函館駅」(「函館駅前停留所」)から函館市電(5系統)乗車10分、「末広町停留所」下車、徒歩5分/函館新道・函館江差自動車道「函館インターチェンジ」から車で20分

函館ハリストス正教会

函館ハリストス正教会

「函館ハリストス正教会」は、日本初の正教会の聖堂であり、安政6年(1860)、ロシア領事館の付属聖堂として建てられたのがはじまりです。現在の建物は大正5年(1916)に再建されたもので、国の重要文化財に指定されています。

函館の市街地を見下ろす丘の上に建てられ、レンガ壁に漆喰塗りの白壁が映えます。鐘楼には重さ500キロもある大鐘が吊るされており、祈祷の際に打ち鳴らされることから、「ガンガン寺」とも呼ばれ、その音色は「日本の音風景100選」にも選定されています。

函館ハリストス正教会
■所在地:北海道函館市元町3-13
■電話番号:0138-23-7387
■公式サイト:
■料金:大人200円、中学生100円、小学生以下無料
■交通アクセス:JR函館本線「函館駅」(「函館駅前停留所」)から函館市電(5系統)乗車10分、「末広町停留所」下車、徒歩10分/函館新道・函館江差自動車道「函館インターチェンジ」から車で20分

函館山

函館山

「函館山」は、津軽海峡に面した標高334メートルの山で、市街地からは牛が寝そべる姿に見えることから「臥牛山」ともよばれます。この山はもともと島であり、長い間に砂が堆積して「トンボロ」とよばれる砂州が形成され、現在のような陸続きになったものとみられます。

山頂へは「函館山ロープウェイ」のほか、バスやマイカー(夜間交通規制あり)でも登ることができます。ほかに山麓から1時間ほどかけて山頂に至るハイキングコースも整備されています。この「函館山」は、きれいな扇形に広がる函館市街の夜景を楽しむことができるスポットとして、特に人気を集めています。

函館山
■所在地:北海道函館市函館山
■電話番号:0138-23-5440(函館市観光案内所)
■公式サイト:
■交通アクセス:JR函館本線「函館駅」(「函館駅前停留所」)から函館市電(5系統)乗車5分、「十字街停留所」下車、徒歩10分、函館山ロープウェイ「山麓駅」で同ロープウェイに乗り換え3分、「山頂駅」下車/函館新道・函館江差自動車道「函館インターチェンジ」から車で40分

五稜郭跡

五稜郭跡

「五稜郭跡」は、外に向かって突き出した5つの「稜堡(りょうほ)」をもつ、珍しい星形をした城塞の跡で、国の特別史跡に指定されています。安政元年(1854)の「日米和親条約」締結後、江戸幕府は箱館(函館)を直轄化して「箱館奉行所」を置きましたが、守備に支障があったことから、奉行所の移転先として洋式軍学を採り入れた城塞の築造がはじまり、元治元年(1864)に概成したものです。官軍と旧幕府軍との戦い「箱館戦争」の際には、榎本武揚率いる旧幕府軍が占領したこともあります。大正時代からは「五稜郭公園」として一般開放され、今も市民の憩いの場となっています。

この「五稜郭跡」には「箱館奉行所」の建物が復元されており、内部を見学することができます。春にはソメイヨシノなど1,500本の桜が満開を迎え、花見の名所としても知られます。また、「五稜郭跡」の隣接地には高さ107メートルの「五稜郭タワー」がそびえており、展望台から城郭全体の姿はもとより、函館山や津軽海峡まで見通すことができます。

五稜郭跡
■所在地:北海道函館市五稜郭町44-1
■電話番号:0138-21-3456(函館市文化財課)
■公式サイト:
■交通アクセス:JR函館本線「函館駅」(「函館駅前停留所」)から函館市電(2又は5系統)乗車20分、「五稜郭公園前停留所」下車、徒歩10分/函館新道・函館江差自動車道「函館インターチェンジ」から車で15分
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