豊川稲荷の門前町として知られる豊川市の観光スポット
愛知県豊川市は、市域の北に本宮山がそびえ、東南にかけて豊川が流れる自然豊かな場所で、三河港を擁することから工業都市としても発展しています。その昔には三河国府が置かれたほか、中世には豊川稲荷が創建され、門前町のにぎわいは今に続いています。
豊川稲荷
「豊川稲荷」は、正確には「円福山豊川閣妙厳寺」と呼ばれる曹洞宗の寺院で、鎮守に稲荷神と同体とされる吒枳尼天(だきにてん)を祀ることで有名です。
室町時代の嘉吉元年(1441)、東海義易が創建したもので、戦国大名の今川義元をはじめとする武家の信仰を集めており、境内最古の建物である「山門」は、今川義元からの寄進により造られました。
「豊川稲荷」の正月三が日の参拝者数は150万人と全国有数の規模を誇り、門前にはいなり寿司などを売る店が並び、活況を呈しています。
■所在地:愛知県豊川市豊川町1
■電話番号:0533-85-2030
■公式サイト:[こちらをクリック]
■交通アクセス:JR飯田線「豊川駅」から徒歩5分/東名高速道路「豊川インターチェンジ」から車で5分
八幡宮
「八幡宮」は、白鳳時代に宇佐神宮から勧請され、聖武天皇の詔により三河国分寺が造立されると、その鎮守として崇敬されたといわれます。
この神社に隣接した場所には「三河国分寺跡」があり、発掘調査により塔や金堂・講堂・築地塀などの遺構が検出されました。また、かつての「三河国分寺」の後継寺院として、同一地内に曹洞宗の「国分寺」も建てられています。
「八幡宮」の本殿は室町時代の文明9年(1477)に建立された檜皮葺の建物で、国重要文化財に指定される貴重なものです。
■所在地:愛知県豊川市八幡町本郷16
■電話番号:0533-88-3723
■公式サイト:[こちらをクリック]
■交通アクセス:名古屋鉄道名古屋本線「国府駅」から徒歩15分/東名高速道路「音羽蒲郡インターチェンジ」から車で10分
御油の松並木
「御油の松並木」は、旧東海道の「御油宿」から「赤坂宿」にかけての間に残る松並木で、慶長9年(1604)、徳川家康の命により全国の街道沿いに植樹されたものの一つです。現在も600メートルにわたり300本ものクロマツの大木が並び、国天然記念物に指定されています。
「御油宿」は東海道五十三次のうち、江戸から数えて35番目の宿場町として栄えたところで、「御油の松並木資料館」の内部には、松並木や宿場町に関する貴重な資料が展示されています。
■所在地:愛知県豊川市御油町並松
■電話番号:0533-88-5120(御油の松並木資料館)
■公式サイト:[こちらをクリック]
■交通アクセス:名古屋鉄道名古屋本線「御油駅」から徒歩5分/東名高速道路「音羽蒲郡インターチェンジ」から車で5分
財賀寺
「財賀寺」は、豊川市北部の山中にある古刹で、神亀元年(724)、聖武天皇の勅願により行基が開創したと伝えられています。
建久年間に源頼朝が本堂を再建し、最盛期には数百の院坊をもつ大寺院であったといいますが、応仁の乱にともない多くを兵火により焼失しました。その後、今橋城主の牧野古白が再建し、今川家や徳川家からも庇護を受けました。
境内にある室町時代に建立された「仁王門」は、平安後期の作である内部の「木造金剛力士立像」(仁王像)とともに国重要文化財です。令和6年(2024)10月12日から11月4日にかけての期間には、「開創千三百年ご開帳」として、秘仏本尊千手観音や秘仏文殊菩薩の内拝が可能となります。