瀬戸内海を見下ろす坂の町・尾道市の観光スポット
広島県南東部にある尾道市は、瀬戸内海に面し、古くからその水運で栄えたまちです。千光寺山をはじめとする「尾道三山」が海に向かって迫っている特殊な地形から「坂の町」としても知られ、山の斜面には多くの寺院や住宅がひしめいています。山上に登れば尾道水道の絶景が見え、数々の小説やテレビドラマ、映画、アニメの舞台としても登場します。
千光寺公園
千光寺公園は、標高144.2メートルほどの千光寺山と呼ばれる小さな山の山頂から中腹にかけて広がる公園で、面積はおよそ10ヘクタールほどです。
公園内にはガラススクリーンの外壁が目を引く「尾道市立美術館」や瀬戸内海を一望できる「頂上展望台」があるほか、遊歩道沿いを中心に1500本もの桜の木が植えられていて、「日本さくら名所100選」にも選定されています。特に3月から4月にかけての花見のシーズンにはぼんぼりによるライトアップも行われ、夜桜見物を楽しむことができるのも特色です。
また、山麓からは「千光寺山ロープウェイ」が山頂まで通じていて、3分ほどの空中散歩を楽しむこともできます。
■所在地:広島県尾道市西土堂町19-1
■電話番号:0848-38-9184
■公式サイト:[こちらをクリック]
■交通アクセス:西瀬戸自動車道(しまなみ海道)「尾道大橋出入口」から車で10分/山陽自動車道「福山西IC」または「尾道IC」から車で15分/JR山陽本線「尾道駅」から徒歩20分、または「尾道駅」からおのみちバス・中国バス3分、「長江口」下車、乗り換えて「山麓駅」から千光寺山ロープウェイ3分、「山頂駅」下車
■駐車場:普通車600円
千光寺
千光寺は、千光寺山の中腹に建つ寺院で、大同元年(806年)に弘法大師が創建し、源満仲が再興したと伝わっています。
中国三十三観音第十番札所にもなっており、火防のご利益があるというご本尊の千手観世音菩薩は秘仏ですが、33年ごとにご開帳があります。ご本尊を安置する本堂は、江戸時代の貞享3年(1686)に建てられたもので、その色合いから「赤堂」と呼ばれ、空中に張り出した懸造りで眺望も抜群です。
また、千光寺山はかつて修験道の道場でもあったため、境内をはじめとする一帯には、鏡岩や鼓岩、玉の岩などの名が付いた巨岩巨石や、磨崖仏、石仏の類も多く見受けられます。
■所在地:広島県尾道市東土堂町15-1
■電話番号:0848-23-2310
■公式サイト:[こちらをクリック]
■交通アクセス:西瀬戸自動車道(しまなみ海道)「尾道大橋出入口」から車で10分/山陽自動車道「福山西IC」または「尾道IC」から車で15分/JR山陽本線「尾道駅」から徒歩15分
■駐車場:「千光寺公園駐車場」は普通車600円
天寧寺
天寧寺は、山麓から千光寺に至る途中にある曹洞宗の寺院で、貞治6年(1367)、普明国師の開山といわれています。
境内には室町幕府2代将軍・足利義詮が建立した塔婆(海雲塔)があり、国指定の重要文化財です。この塔は現在は三重塔の姿ですが、建築当初は五重塔であり、江戸時代の元禄年間の改修で上部が取り除かれたものといわれています。
また、この寺院には江戸時代から明治時代初期にかけて寄進された五百羅漢があり、一体ずつ異なる個性ある表情が魅力となっています。境内に咲くボタンやシダレザクラも見どころのひとつです。
■所在地:広島県尾道市東土堂町17-29
■電話番号:0848-22-2078
■公式サイト:[こちらをクリック]
■交通アクセス:西瀬戸自動車道(しまなみ海道)「尾道大橋出入口」から車で10分/山陽自動車道「福山西IC」または「尾道IC」から車で15分/JR山陽本線「尾道駅」から徒歩15分
■駐車場:なし
浄土寺
浄土寺は、瑠璃山(浄土寺山)の麓にある真言宗の寺院で、推古天皇24年(616)に聖徳太子が開創したと伝わっています。
後に室町幕府将軍となる足利尊氏が九州に落ち延びる際、ここで戦勝を祈願して劣勢を挽回したことから、足利家からの寄進や利生塔の建立などが相次ぎました。
現在の本堂と多宝塔は、鎌倉時代に火災で炎上した後、嘉暦2年(1327)に尾道の道蓮・道性夫妻により再建されたもので、国宝に指定されています。
境内にはこのほか、江戸時代に港湾整備を進め尾道繁栄の礎を築いた町奉行・平山角左衛門の墓が移設されています。
■所在地:広島県尾道市東久保町20-28
■電話番号:0848-37-2361
■公式サイト:[こちらをクリック]
■交通アクセス:西瀬戸自動車道(しまなみ海道)「尾道大橋出入口」から車で5分/山陽自動車道「福山西IC」または「尾道IC」から車で15分/JR山陽本線「尾道駅」からおのみちバス・本四バス・トモテツバス・因の島バス5分、「浄土寺下」下車
■駐車場:無料