勧進帳で知られる空港のあるまち・小松市の観光スポット

観光旅行

日本海に面する石川県小松市は、大型建機メーカー「コマツ」の企業城下町として製造品出荷額県内トップの工業都市であり、また、北陸の空の便を支える「小松空港」の所在市でもあります。そのいっぽうで、源義経・弁慶主従が通った、歌舞伎の『勧進帳』で知られる「安宅の関」をはじめとして、歴史と自然を感じるさまざまな観光スポットにも恵まれています。

安宅の関


「安宅の関」は、石川県小松市の日本海側、「安宅住吉神社」境内の松林のなかにある関所跡と伝わる場所で、石川県の指定史跡です。

謡曲『安宅』や歌舞伎『勧進帳』には、山伏に扮装して奥州に落ち延びる途中の源義経・弁慶主従が「安宅の関」を通過しようとしたところ、関守の富樫に見咎められ、弁慶の機転で何も書かれていない巻物を勧進帳だと偽ってその場で読み上げて難を逃れたというエピソードが記されています。

現在は「安宅関址」の石標や弁慶・義経・富樫の銅像が立つほか、歌舞伎を身近に楽しめる「勧進帳ものがたり館」もオープンしています。

安宅の関
■所在地:石川県小松市安宅町タ17
■電話番号:0761-21-6734(勧進帳ものがたり館)
■公式サイト:[こちらをクリック]
■交通アクセス:JR・IRいしかわ鉄道「小松駅」から北鉄加賀バス(安宅線)乗車10分、「安宅の関前」バス停下車/北陸自動車道「小松インターチェンジ」から車で3分

安宅住吉神社


「安宅住吉神社」は、日本海と梯川(かけはしがわ)を見下ろす砂丘地帯の二堂山頂に鎮座する神社です。

奈良時代の天応2年(782)、琴佩山(ことおびやま)に鎮座したのがはじまりと伝えられますが、その後幾度か遷座をして、江戸時代の正保4年(1647)から現在地となっています。

昔から北陸道を行き交う人々に崇敬され、特に境内に「安宅の関」を抱えることから、難関突破のご利益で有名です。

安宅住吉神社
■所在地:石川県小松市安宅町タ17
■電話番号:0761-22-8896
■公式サイト:(非SSL)http://www.ataka.or.jp/
■交通アクセス:JR・IRいしかわ鉄道「小松駅」から北鉄加賀バス(安宅線)乗車10分、「安宅の関前」バス停下車/北陸自動車道「小松インターチェンジ」から車で5分

莵橋神社


莵橋神社」は、小松市の市街地に鎮座する式内社で、慶雲元年(704)の創建と伝えられています。莵橋大神と建御名方命・八坂刀賣命を祀り、加賀国莵橋郷の総鎮守として崇敬されてきました。

長野県の諏訪大社に同じく建御名方命を祀ることから「おすわさん」と呼ばれ、春の「お旅まつり」では華麗な曳山が登場し、子供歌舞伎も披露されます。秋祭りは「水火」が転じて「西瓜まつり」と呼ばれており、江戸時代には松尾芭蕉も見物して「しほらしき 名や小松ふく 萩すすき」の句を残しています。

莵橋神社
■所在地:石川県小松市浜田町イ233
■電話番号:0761-24-2311(諏訪会館)
■公式サイト:[こちらをクリック]
■交通アクセス:JR・IRいしかわ鉄道「小松駅」から北鉄加賀バス(安宅線)乗車3分、「浜田町」バス停下車/北陸自動車道「小松インターチェンジ」から車で5分

那谷寺


「那谷寺」は、粟津温泉近くにある真言宗の寺院で、奈良時代の養老元年(717)に泰澄が開いたと伝えられています。平安時代には花山法皇が訪れ、西国三十三所の第一番札所「那智山」と三十三番札所「谷汲山」の山号をとって「那谷寺」に改名したといわれます。中世には戦火に遭って荒廃しましたが、江戸時代に加賀藩主・前田利常公が本堂、三重塔、書院以下の建物を復興し、これらは国重要文化財に指定されています。

那谷寺の境内には、そそり立つ岩山にいくつもの窟が設けられ、内部に石仏が祀られている国名勝の「奇岩遊仙境」があり、松尾芭蕉はその眺望に感動して「石山の 石より白し 秋の風」と詠んでいます。

那谷寺
■所在地:石川県小松市那谷町ユ122
■電話番号:0761-65-2111
■営業時間:9時15分~16時(年中無休)
■入館料:大人1,000円、小人300円、幼児無料
■公式サイト:[こちらをクリック]
■交通アクセス:JR・IRいしかわ鉄道「小松駅」から北鉄加賀バス(粟津線)乗車40分、「那谷寺」バス停下車、徒歩5分/北陸自動車道「小松インターチェンジ」から車で30分
このページの編集者
Travelogues
※ このページの写真や文章を引用される場合は、当サイトへのリンクを貼るなどして出典を明示(デザインを損なわない程度の小さな文字で結構です)してください。写真の拡大・縮小やトリミングは自由です。事前または事後のご連絡も不要です。