土佐最東端に岬が広がる海を見下ろすまち・室戸市の観光スポット

室戸市 観光旅行
この記事は約6分で読めます。
広告

室戸市は、かつて土佐国とよばれた高知県の最東端にある室戸岬を中心に、雄大な太平洋の海原を見下ろすようにして形成されたまちです。古くは若き日の弘法大師空海が修行をした地であり、四国八十八ヶ所霊場の寺院が残るほか、藩政時代には捕鯨などの漁労でも栄えました。

広告

室戸岬灯台

室戸岬灯台

「室戸岬灯台」は、太平洋に突き出た室戸岬の最先端、標高151メートルの小高い山の上にあります。明治32年(1899)に完成したもので、全面が鉄でつくられた白亜の外観が印象的です。レンズの直径は日本最大級の直径2メートル60センチ、光度はろうそく160万本分の160万カンデラもあります。鉄製の灯台としては佐渡ヶ島の姫埼灯台についで2番目に古い歴史を有しています。

展望台からは室戸の海を見渡すことができ、ビュースポットとして観光客にも人気です。また、毎年11月1日の灯台記念日近くの休日には「灯台まつり」が開催されており、灯台内部が一般開放されます。

室戸岬灯台
■所在地:高知県室戸市室戸岬町6939‎
■電話番号:088-832-7113(高知海上保安部)
■公式サイト:
■交通アクセス:土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線「奈半利駅」から高知東部交通バス(室戸世界ジオパークセンター行き)乗車60分、「スカイライン入口」バス停下車、徒歩20分/阿南安芸自動車道(北川奈半利道路)「芝崎インターチェンジ」から車で40分
広告

最御崎寺(ほつみさきじ)

最御崎寺

「最御崎寺」は、室戸岬の頂上にある真言宗豊山派の寺院で、ご本尊は虚空蔵菩薩です。四国八十八か所の第24番札所となっています。大同2年(807)、嵯峨天皇の勅願により、空海みずから虚空蔵菩薩の像を刻み、一寺を建てたのがはじまりとされ、暦応4年(1341)には足利尊氏が土佐国の安国寺と定めています。その後火災により焼失するものの、江戸時代に入ると土佐藩主・山内忠義の援助により再建が図られました。

境内の「霊宝殿」には、薬師如来坐像、月光菩薩立像、如意輪観音半跏像が安置されており、ともに国の重要文化財に指定されています。なかでも平安時代の如意輪観音は、大理石でつくられた珍しいものです。また、この寺には宿坊として「最御崎寺遍路センター」があり、宿泊することができます。

最御崎寺
■所在地:高知県室戸市室戸岬町4058-1
■電話番号:0887-23-0024
■公式サイト:
■交通アクセス:土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線「奈半利駅」から高知東部交通バス(室戸世界ジオパークセンター行き)乗車60分、「スカイライン入口」バス停下車、徒歩20分/阿南安芸自動車道(北川奈半利道路)「芝崎インターチェンジ」から車で40分

御厨人窟(みくろど)

御厨人窟

「御厨人窟」は、室戸岬の東側に位置する海蝕洞で、内部には五社神社として大国主命を祀る石祠があります。さらにこの洞窟の右隣には、大日孁貴(おおひるめのむち=天照皇大神)を祀る「神明窟」(しんめいくつ)もあります。

この「御厨人窟」は、若き日の弘法大師空海が、智慧を授かることができるという「虚空蔵求聞持法」(こくぞうぐもんじほう)の修行をし、明星が出て口に入るという神秘体験をしたところであると伝えられています。「空海」という名もこの洞窟から見える空と海からとったものだということです。

御厨人窟
■所在地:高知県室戸市室戸岬町
■電話番号:0887-22-5161(室戸市観光ジオパーク推進課)
■公式サイト:
■交通アクセス:土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線「奈半利駅」から高知東部交通バス(室戸世界ジオパークセンター行き)乗車60分、「岬ホテル前」バス停下車、徒歩3分/阿南安芸自動車道(北川奈半利道路)「芝崎インターチェンジ」から車で40分

津照寺(しんしょうじ)

津照寺

「津照寺」は、室津港を見下ろす山上にある真言宗豊山派の寺院で、四国八十八か所の第25番札所です。山号を宝珠山(ほうしゅざん)といい、「津寺」(つでら)ともいわれます。大同2年(807)、この地を訪れた空海が、山の形が宝珠に似た霊地であるとして地蔵菩薩の像をみずから刻み、寺院を建立したと伝えられています。

伝説によれば、土佐藩初代藩主・山内一豊が室戸沖で暴風雨に遭い、神仏に祈ったところ、僧侶が突然現れて船の楫(舵)を取り、港まで送り届けたといいます。この僧侶を追いかけると津照寺の本堂に消え、本尊が水に濡れていたことから、本尊の地蔵菩薩は「揖取地蔵」ともよばれるようになりました。

津照寺
■所在地:高知県室戸市室津2652-イ
■電話番号:0887-23-0025
■公式サイト:
■交通アクセス:土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線「奈半利駅」から高知東部交通バス(室戸世界ジオパークセンター行き)乗車40分、「室戸」バス停下車、徒歩5分/阿南安芸自動車道(北川奈半利道路)「芝崎インターチェンジ」から車で30分

金剛頂寺

金剛頂寺

「金剛頂寺」は、室戸岬を望む三角山の中腹にある真言宗豊山派の寺院で、四国八十八か所の第26番札所です。「東寺」とよばれる「最御崎寺」に対して「西寺」ともよばれます。大同2年(807)、平城天皇の勅願により、空海が薬師如来の像を刻んで本尊とし、この寺を開いたといいます。本尊は開山以来の秘仏であり、毎年12月31日から翌年の1月8日まではご開帳があります。

境内の「霊宝館」には、白鳳時代の銅造観音菩薩立像、平安後期の金銅旅壇具や木造阿弥陀如来坐像、高麗時代の朝鮮鐘、鎌倉時代の板彫真言八祖像、経典、金銅密教法具などといった、国重要文化財に指定される貴重な寺宝の数々が展示されています。

金剛頂寺
■所在地:高知県室戸市元乙523
■電話番号:0887-23-0026
■公式サイト:
■交通アクセス:土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線「奈半利駅」から高知東部交通バス(室戸世界ジオパークセンター行き)乗車35分、「元橋」バス停下車、徒歩40分/阿南安芸自動車道(北川奈半利道路)「芝崎インターチェンジ」から車で30分

吉良川の町並み

吉良川の町並み

「吉良川の町並み」は、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定された、昔ながらの町並みです。この土地はしばしば台風に見舞われることから、「いしぐろ」とよばれる玉石を積んだ石垣、白い漆喰塗りの外壁とそれを保護する「水切り瓦」のような、特徴ある景観が形成されました。

太平洋沿いに東西に広がるおよそ18.3ヘクタールの区域には、江戸時代から昭和初期にかけての商家や蔵、神社などの建物が残り、まちなみ駐車場にマイカーを停めて自由に散策することができます。また、5月の「吉良川の御田祭」で知られる御田八幡宮前には拠点施設として「まちなみ館」があり、各種資料の見学や休憩ができるほか、土・日・祝日に限っては「べっぴんさんの家」として軽食も提供されています。毎年3月には「吉良川町並みひなまつり」として、およそ80軒の町家の軒先や座敷内にきらびやかな雛人形が飾られ、多くの観光客が訪れます。

吉良川の町並み
■所在地:高知県室戸市吉良川町
■電話番号:0887-25-3670(特定非営利活動法人吉良川町並み保存会)
■公式サイト:
■交通アクセス:土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線「奈半利駅」から高知東部交通バス(室戸世界ジオパークセンター行き)乗車20分、「吉良川学校通」バス停下車/阿南安芸自動車道(北川奈半利道路)「芝崎インターチェンジ」から車で20分
タイトルとURLをコピーしました