自然豊かな神話のふるさと高千穂を旅する

天安河原

2023年12月6日観光旅行

宮崎県北部の高千穂町は、「天安河原」や「天岩戸神社」など、日本神話にも登場する神秘的なスポットが多く集まっていることから「神話のふるさと」とも呼ばれています。また、「高千穂峡」に代表される、山紫水明の豊かな自然環境も魅力です。

高千穂峡

高千穂峡

宮崎県高千穂町にある「高千穂峡」は、国の名勝天然記念物にも指定された日本屈指の景勝地です。

日本神話に登場する天の真名井の水が滴り落ちたという「真名井の滝」をはじめとして、迫力のある「柱状節理」の岩肌、新緑や紅葉に代表される自然、貸しボートから見上げて楽しむ渓谷美など、多くの観光客に支持されています。

高千穂峡へのアクセス

マイカーやレンタカーの場合、まずは高千穂町に向かうまでの道程ですが、大分方面から「東九州自動車道」を、あるいは宮崎方面から「宮崎自動車道」を利用するのであれば、「延岡ジャンクション」から案内標識に従って「九州中央自動車道」に乗り入れ、途中は自動車専用部分ではない一般国道218号を通って高千穂町までおよそ40分ほどです。

熊本方面から「九州自動車道」を利用する場合、「嘉島ジャンクション」から標識に従って「九州中央自動車道」に乗り入れ、途中は国道325号を経由して高千穂町まで80分ほどかかります。

熊本方面からアクセスする場合、冬場の12月下旬から2月下旬までは積雪や路面凍結によるチェーン規制が敷かれる場合があり、特に高森峠や津花峠といった峠道では要注意です。

なお、「九州中央自動車道」に関してはすべて無料区間となっています。「東九州自動車道」も佐伯インターチェンジから延岡南インターチェンジ間など一部が無料です。

公共交通機関を利用する場合は、熊本駅・熊本空港・延岡駅などから九州産交バス・宮崎交通バス「特急たかちほ号」に乗って高千穂バスセンターで下車し、ここから路線バスに乗り換える方法があります。

高千穂峡の駐車場は

高千穂峡内は有料駐車場がいくつかあり、「第1御塩井(おしおい)駐車場」は500円、「第2あららぎ駐車場」は300円となっています。

いわゆるパークアンドライド形式で、「第3大橋駐車場」「第4押方駐車場」「第5田口野駐車場」などの無料駐車場を利用して、ここからは高千穂峡周辺シャトルバス、中学生以上1回200円に乗車して高千穂峡や高千穂神社に向かう手段もあり、乗り換えの手間さえ惜しまなければこちらのほうが安上がりです。

シャトルバスはゴールデンウィークや週末、お盆期間中など混雑する時期に限定して、通常8時30分から17時まで、20分から30分間隔で運行されています。

高千穂峡のシンボル「真名井の滝(まないのたき)」

「真名井の滝」は、高千穂峡にある「おのころ池」から流れ落ちる滝で、「日本の滝百選」の一つになっています。

日本神話にある天孫降臨の際、この地に水がなかったことから天村雲命が「天真名井」に水種を移し、その水が滝となって流れ落ちたのが「真名井の滝」といわれています。

一帯には遊歩道が整備されていますので、新緑や紅葉とともに落差17メートルの迫力ある滝の風景を楽しめますが、貸しボートを使えば真下から滝を見上げることができます。

また、夏場は午後10時まで「真名井の湯」のライトアップが行われており、幻想的な雰囲気となっています。

高千穂峡の貸しボートの料金や受付場所

「高千穂峡」といえば、貸しボートから迫力ある真名井の滝を見上げる写真などは観光パンフレットでもおなじみです。

貸しボートの料金は火曜日から木曜日が原則4,100円、金曜日から月曜日が5,100円、シーズン期間は曜日関係なく5,100円となります。1艘の定員は3名で、公式ウェブサイト上で1週間前から予約可能です。当日券もありますが、ハイシーズンであればかなり混雑しますので、インターネット予約をするのが確実です。

高千穂峡
■所在地:宮崎県西臼杵郡高千穂町
■電話番号:0982-73-1213(観光協会)
■公式サイト:[こちらをクリック]
■交通アクセス:「延岡駅」から都市間バス(特急たかちほ号)で70分又は「熊本駅」から同190分、「高千穂バスセンター」で乗り換え、宮交バス(五ヶ瀬町立病院前行)5分、「ホテル高千穂前バス停」下車、徒歩10分/九州中央自動車道「延岡ジャンクション」から車で40分又は「嘉島ジャンクション」から車で80分
■駐車場:至近の「第1御塩井駐車場」は500円、他に有料・無料駐車場あり
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高千穂神社

高千穂神社

「高千穂神社」は、垂仁天皇の時代に創建されたと伝わる、瓊々杵尊(ににぎのみこと)ほか5柱の神々を「高千穂皇神」として祀る神社で、「高千穂八十八社」といわれる諸社の中心となっていました。

拝殿や本殿の建物は、江戸時代の明和7年(1770)に延岡藩主の造営したもので国指定重要文化財となっており、祭神の一柱に当たる三毛入野命が悪神「鬼八」を退治する様子が彫り込まれています。

また、鎌倉幕府の初代将軍・源頼朝は、秩父の畠山重忠を代参させてこの社に寄進し、重忠が自ら手植えしたという「秩父杉」の巨木が境内に残っています。

「高千穂の夜神楽」とは

毎年11月から翌年の2月にかけて、高千穂の各集落では国重要無形民俗文化財に指定される「高千穂の夜神楽」が夜通し斎行されています。

この「高千穂の夜神楽」は当日に見学することが可能な場合もありますが、より見学しやすくダイジェスト版にした観光客向けの「高千穂神楽」が、この「高千穂神社」の神楽殿で毎日午後8時から開催されています。

所要時間は1時間ほどで、「天の岩戸開き」などを題材とした代表的な4番を間近に見ることができます。

拝観料は1,000円で、インターネット予約は公演30日前から当日17時まで、当日受付は当日19時から可能となっています。

高千穂神社
■所在地:宮崎県西臼杵郡高千穂町三田井1037
■電話番号:0982-72-2413
■公式サイト:[こちらをクリック]
■交通アクセス:「延岡駅」から都市間バス(特急たかちほ号)で70分又は「熊本駅」から同190分、「高千穂バスセンター」で乗り換え、宮交バス(神殿行)3分、「神殿バス停」下車、徒歩3分/九州中央自動車道「延岡ジャンクション」から車で40分又は「嘉島ジャンクション」から車で80分
■駐車場:無料
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天岩戸神社・仰慕窟(ぎょうぼがいわや)

天岩戸神社西本宮

日本神話の「岩戸隠れ」の中に登場する、天照大神が隠れた「天岩戸」を御神体とする神社が「天岩戸神社」です。

この神社は大きくは「西本宮」と「東本宮」の建物から成っており、もとは別々の神社でしたが、神社同士の合併により現在のかたちになりました。

毎年の暮には国の重要無形民俗文化財の指定を受けている「岩戸神楽」が奉納され、多くの観光客を集めます。

また、神社の下には思兼命をはじめとする八百万の神々が、「岩戸隠れ」をした天照大神を引き出そうと知恵を出し合ったという「仰慕ヶ窟」があり、我が国有数のパワースポットとして知られます。

「天岩戸」を直接参拝するには

「天岩戸神社」は「東本宮」と「西本宮」から成っていますが、メインの社務所があるのは「西本宮」のほうです。

御神体の「天岩戸」がある洞窟は、「西本宮」の拝殿のさらに奥、谷を挟んだ反対側の絶壁にあり、「西本宮」の拝殿からは陰になって見えませんが、実は神職によるガイドツアーが行われており、これに参加すれば拝殿の後ろまで進んで遥拝所ごしに御神体の「天岩戸」を拝むことができるようになっています。

御神体の「天岩戸」のガイドツアーを希望する場合は、境内に貼り出されている開始時間(30分おき)までに休憩所に集合し、そのまま神職の案内にしたがって参加します。案内がすでに始まっている場合でも途中から参加できます。

このガイドツアーの料金は特に決まっていませんので、そのまま解散して無料で済ませる人もいますし、志納金としていくらかを包んで渡す人もいます。

「天岩戸神社」の御朱印は

「天岩戸神社」の御朱印は「西本宮」の授与所で手書きされています。東本宮のほうにも社務所の建物はありますが、通常は無人です。
また、「仰慕ヶ窟」の中に祀られている「天安河原宮」の御朱印も、この「西本宮」の授与所になります。

御朱印帳がない場合は書き置きの御朱印があるほか、岩戸をこじあけた天手力男命などをあしらった「天岩戸神社」のオリジナル御朱印帳も用意されています。

「天安河原」や「仰慕窟」に行くには

「天岩戸神社」の下を流れている岩戸川にある河原を「天安河原」といい、天照大神の「岩戸隠れ」の際、八百万の神が集まった場所とされています。

「天安河原」の奥の遊歩道を進んだ先には「仰慕窟」と呼ばれる洞窟があり、ここには知恵の神・思兼神が祀られています。周囲には河原石を積んで願掛けをしたものが多く見られ、神秘的な風景となっています。

なお、「天安河原」の入口は神社境内から100メートル北にあり、「仰慕窟」までコンクリートで舗装された遊歩道や階段が続くものの、基本的に徒歩でしか行くことができませんので要注意です。

天岩戸神社
■所在地:宮崎県西臼杵郡高千穂町岩戸1073-1
■電話番号:0982-74-8239
■公式サイト:[こちらをクリック]
■交通アクセス:「延岡駅」から都市間バス(特急たかちほ号)で70分又は「熊本駅」から同190分、「高千穂バスセンター」で乗り換え、宮交バス(岩戸行)20分、「岩戸バス停」下車/九州中央自動車道「延岡ジャンクション」から車で40分又は「嘉島ジャンクション」から車で80分
■駐車場:無料
このページの編集者
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